理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
両側および一側上肢前方挙上保持角度変化が体幹背面筋の活動と脊柱運動に及ぼす影響
楠 貴光早田 荘大沼 俊博渡邊 裕文鈴木 俊明
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2018 年 33 巻 1 号 p. 101-107

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抄録
〔目的〕両側と一側上肢の前方挙上保持時の多裂筋,腰最長筋,胸最長筋,腸肋筋の活動と脊柱運動の相違を明らかにすること.〔対象と方法〕対象は健常成人20名とした.課題は座位にて両側と一側上肢を前方挙上30°から150°の範囲で30°ごとに保持させた.〔結果〕両側課題の多裂筋は30°と90°,30°から120°と150°で,腰最長筋は90°と150°で有意差を認めた.一側課題の両側多裂筋は60°,90°と150°で,挙上側胸最長筋は90°と150°で有意差を認めた.また90°での体幹後傾は両側課題で大きく,一側課題では非挙上側側屈を伴った.〔結語〕一側課題は胸腰部非挙上側側屈を挙上側胸最長筋が制動する.また両側課題は,90°の胸腰部伸展に伴う体幹後傾に多裂筋が骨盤肢位保持に関与する.
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© 2018 by the Society of Physical Therapy Science
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