抄録
〔目的〕腹部大動脈瘤(AAA)人工血管置換術例に対して,当院で独自に作成した早期離床プログラムの試みが,合併症を予防し在院日数の短縮に寄与するのか検討した.〔対象と方法〕AAA人工血管置換術を施行された23例を対象とした.調査項目は,歩行練習開始日数,歩行自立日数,合併症および在院日数とした.〔結果〕理学療法介入時に出血等の有害事象は認めなかった.待機手術例は,全例が早期自立群に分類された.先行研究と比較した結果,当院の早期自立群は有意に高齢であったが,歩行練習開始は有意に早く,在院日数および合併症発生率は同等に抑制することができた.〔結語〕早期離床プログラムによる術後1日目からの歩行練習は,歩行自立日数の短縮および合併症の予防に寄与し,早期退院に貢献する可能性がある.