抄録
〔目的〕本研究の目的は,人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)後に発生する術部腫脹に関連する術前因子を明らかにすることである.〔対象と方法〕対象は片側TKAを施行した14名とした.術前から術後4日目における大腿周径の増加率を術部腫脹とした.術前因子の身体機能面として術側膝関節伸展筋力および10 m最大歩行速度,栄養面として多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acid:PUFA)の摂取状況を評価した.〔結果〕術部腫脹(膝蓋骨上縁10 cm)と有意な関連性が認められた術前因子は,n-6PUFA摂取量のみであった(r=0.57; p<0.05).〔結語〕TKA後に発生する術部腫脹には,術前のn-6PUFA摂取量が関与することが示唆された.