理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
症例研究
両股関節伸展位に伴う体幹後傾に対し胸腰椎移行部で屈曲することにより骨盤後傾を呈することが両腰部に疼痛を誘発していた脳梗塞後右片麻痺患者の一症例
福本 悠樹鈴木 俊明
著者情報
キーワード: 疼痛, 骨盤後傾, 体幹屈曲位
ジャーナル フリー

2018 年 33 巻 4 号 p. 719-724

詳細
抄録
症例は6年前に脳梗塞を発症した80歳代男性で,立位姿勢は常に両股関節伸展位に伴う体幹後傾を呈し,意図的に胸腰椎移行部で体幹を屈曲させることで身体重心の前方移動を補っていた.しかし体幹屈曲位を制動するために腰腸肋筋を用いる結果,同筋に収縮時痛が出現していた.症例は左股関節より右股関節にて伸展角度が大きく,右股関節に合わせるよう左股関節も伸展位にさせていたと考えた.座位にて両股関節屈曲に伴う体幹前傾動作を20回,背臥位姿勢から殿部を天井へと突き出させる動作を40回行わせ,右股関節の伸展筋力向上練習を行った.3ヵ月後,右股関節伸展筋力はMMTにて2から4,立位姿勢は両股関節伸展位に伴う体幹後傾と,胸腰椎移行部を変曲点とした体幹屈曲が軽減,疼痛もNRSにて8から3と改善した.
著者関連情報
© 2018 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top