抄録
〔目的〕胸郭運動制限が咳嗽時最大呼気流量と努力性肺活量に及ぼす影響を明らかにすること.〔対象と方法〕健常男性24名を対象に上部胸郭,下部胸郭,上部胸郭と下部胸郭の3種類の運動制限と制限なしの4条件における咳嗽時最大呼気流量と努力性肺活量を測定した.〔結果〕胸郭運動制限により努力性肺活量は有意に減少し,それに比例して咳嗽時最大呼気流量は有意に減少した.咳嗽時最大呼気流量は,下部胸郭より上部胸郭の運動制限条件で有意に減少した.〔結語〕健常若年男性における咳嗽時最大呼気流量は,胸郭運動制限による努力性肺活量減少に比例した変化を示し,胸郭運動制限部位の違いに影響される可能性があることがわかった.