抄録
〔目的〕第5中足骨基部骨折は術後の後療法が難しい疾患であり,骨折から競技復帰までの体組成成分および下肢周径の経時的変化を明らかにする.〔対象と方法〕対象者20歳男性で,フットサルの練習試合中に転倒し右第5中足骨基部骨折を受傷した.その後,7週間の免荷期間を経て,7ヵ月後に競技復帰した.〔結果〕術後の免荷時に体重および全身筋量は低下し,右脚の筋肉率は低下するものの左脚の筋肉率が増加する傾向であったが,大腿および下腿周径の左右差はみられなかった.〔結語〕免荷時の大腿および下腿周径の変化は生じにくいが,体組成成分の筋肉率では低下がみられた.