2019 年 34 巻 2 号 p. 211-215
〔目的〕整形外科に通院している地域在住女性高齢者の転倒恐怖感と手段的ADLおよび健康関連QOLとの関連性を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕整形外科に通院する地域在住高齢者の女性27名とした.質問紙によりFESとFAI,GDS,SF-36の聞き取り調査と握力の測定を実施した.〔結果〕FESは握力とFAI,GDS,SF-36のPF,GH,VT,MHと有意な相関がみられた.〔結語〕転倒恐怖感と手段的ADL,健康関連QOLとの関連がみられた.転倒恐怖感の軽減には,筋力や歩行などの身体機能の維持増進に加え,主観的健康感や活力,抑うつなどの精神面へのアプローチも必要であると考えられる.