2019 年 34 巻 5 号 p. 615-622
〔目的〕臨床症状を有する脊椎圧迫骨折患者の後方への外乱負荷応答能力を検討することである.〔対象と方法〕対象は高齢者で臨床症状を有する脊椎圧迫骨折患者と臨床症状を有する脊椎圧迫骨折のない高齢者22名ずつとした.後方への外乱負荷応答はPostural Stress Test(PST)で評価した.その他にFunctional Reach Test(FRT),立位重心動揺検査,30秒立ち座りテスト,円背指数を測定した.各評価項目に関して2群間で群間比較を実施した.〔結果〕PST,FRT,30秒立ち座りテスト,円背指数で2群間に有意な差がみられた.〔結語〕臨床症状を有する脊椎圧迫骨折患者は外乱負荷応答が低下している可能性が示唆された.