2020 年 35 巻 2 号 p. 289-294
〔目的〕本研究は,サルコペニアを有さない末梢動脈疾患(PAD)患者における歩行特性の検討を目的としている.〔対象と方法〕PAD患者14名と,同年代の地域高齢者11名を対象とし,各群ともにサルコペニアに該当しない男性を対象とした.快適速度での歩容および握力,等尺性膝関節伸展筋力,足関節可動域,体組成分を計測し2群間で比較した.また,歩行速度と身体機能および下肢血流の関係性を検討した.〔結果〕歩行速度,歩幅においてPAD群は有意な低下を示した.しかし,歩行速度に対して,身体機能項目および下肢血流で有意な相関関係はみられなかった.〔結論〕PAD患者は筋肉量および筋力の低下にかかわらず歩行速度の低下を示し,歩容に対する早期介入の必要性が示唆された.