2020 年 35 巻 3 号 p. 361-365
〔目的〕スマートフォンのアプリケーションを用いて,妥当性のある肩甲骨の運動方向および運動角度が得られるかを調査した.〔対象と方法〕健常男性10名に上肢前方挙上と結帯動作をさせた.三次元動作解析装置とアプリケーションを用いて,各課題時の肩甲骨の前傾および上方回旋の角度を計測した.〔結果〕全課題において,三次元動作解析装置とアプリケーションで算出された結果には,相関関係を認めた.また,ICC(1,2),(2,2)において,高い判定を認めた.〔結語〕アプリケーションでの測定方法は,上肢前方挙上や結帯動作時の肩甲骨のアライメントを評価できる有用な方法の一つであり,肩関節の評価に役立てられると考える.