2020 年 35 巻 3 号 p. 409-412
〔目的〕胸腰部屈曲可動域測定において,スマートフォンアプリケーション(アプリ)を用いた測定方法の信頼性を検討すること.〔対象と方法〕男子大学生20名に座位での体幹屈曲運動をスマートフォンで撮影後,撮像からアプリ(グリット線撮影アプリProfessional)を用いて検者2名(理学療法士,学生)によるアプリ測定を実施した.検者2名のアプリ測定の結果について検者間信頼性および測定誤差を算出した.〔結果〕アプリ測定のICC(2,1)は0.831で系統誤差は認めず,最小可検変化量の95%信頼区間は7.5°であった.〔結語〕アプリによる胸腰部屈曲可動域測定は検者間信頼性が高く,測定誤差が少ない測定で習熟度の影響が少ないことが示唆された.