2020 年 35 巻 4 号 p. 515-519
〔目的〕運動レベル経皮的電気神経刺激(TENS)の即時的な鎮痛効果は,周波数とパルス幅の組み合わせにより変化するか検討した.〔対象と方法〕健常成人16名を対象とし,人工的な疼痛に対して周波数とパルス幅の組み合わせが異なる6種類の運動レベルTENS条件とコントロール条件の計7条件を実施した.各条件の鎮痛効果は,Numerical Rating Scale(NRS)と前頭前皮質の酸素化ヘモグロビン量(Fp-HbO<sub>2</sub>)を用いて比較した.〔結果〕NRS,Fp-HbO<sub>2</sub>ともにコントロール条件と比較して,全TENS実施条件において有意に鎮痛効果が認められたが,TENS実施条件間で有意な差は認められなかった.〔結語〕運動レベルTENSの即時的な鎮痛効果は周波数,パルス幅による差が認められなかった.