理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
体性感覚障害と半側空間無視のどちらも伴わない片麻痺に対する病態失認の損傷部位と発現要因との関連
佐々木 智前田 眞治
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 36 巻 1 号 p. 101-106

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抄録

〔目的〕片麻痺に対する病態失認(AHP)は,体性感覚障害と半側空間無視(USN)を高頻度で合併するが,今回,我々はこの両者を伴わないAHP例(NSU例)を経験した.本研究の目的は,NSU例と同様に体性感覚障害とUSNのないAHP文献例を集積し,その関連病巣からAHPの発現要因を検討することとする.〔対象と方法〕対象は,NSU自験例1例と集積したNSU文献例3例とし,各症例の損傷部位から,AHPの発現要因を検討した.〔結果〕NSUの関連病巣として,背外側前頭前野(DLPFC)が4例中3例,被殻・淡蒼球は4例中2例で認めた.〔結語〕DLPFCは自己モニター,被殻・淡蒼球は動作選択と関連し,両領域を結ぶ「連合系ループの機能低下」がNSU例のAHP発現要因と考えた.

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© 2021 by the Society of Physical Therapy Science

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