2021 年 36 巻 4 号 p. 601-606
〔目的〕要支援高齢者の身体活動量(PA)を活動強度に着目して測定し,歩行能力との関連を検討した.〔対象と方法〕要支援高齢者28名(男性9名,女性19名)の活動量計を用いてPAを測定した.PAは1.6~2.9 METsをlight-intensity physical activity(LPA),3.0 METs以上をmoderate to vigorous physical activity(MVPA)の時間とした.加えて,運動・心理機能および生活活動度を測定した.〔結果〕PAを測定できた20名のLPA 306 ± 114分/日,MVPA 16.6 ± 20.8分/日であった.重回帰分析では10 m歩行時間に関連する要因としてLPAは選択されず,MVPAが選択された.〔結語〕要支援高齢者の身体活動量の増進を考えるうえで,特にMVPAに着目する重要性が示唆された.