2021 年 36 巻 5 号 p. 737-741
〔目的〕安全管理のために重要な環境要素(不整地,段差,車道)を含む屋外環境下での脳卒中患者の視線特性を測定し,屋外環境に適応した視線特性を示すか検討した.〔対象と方法〕対象は脳卒中患者6名(71.7 ± 7.3歳),若齢健常者6名(24.8 ± 5.2歳)とした.対象者はアイマークレコーダを装着し,段差や砂利道のある屋外歩行コースを歩行した.〔結果〕脳卒中患者は段差と路面の視線停留頻度が健常者に比べて有意に高かった.逆に左右の視線停留頻度が有意に低かった.〔結語〕脳卒中患者は健常者に比べ,下向き傾向となり,不整地や段差に対する視線停留は十分なものの,視線を文脈に応じて瞬時に切り替える行動が不十分であることを示した.