2022 年 37 巻 6 号 p. 537-542
〔目的〕重症COVID-19肺炎で入院し,自立歩行で退院した患者の特徴を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕集中治療室でリハビリテーションを実施した112例を対象に,退院時の歩行の可否で自立群(76名)と非自立群(36名)を基礎情報,呼吸機能,身体機能,離床状況を2群で比較,検討した.〔結果〕自立群と非自立群は,年齢(55.8 ± 12.3 vs 66.7 ± 13.0歳),せん妄(12 vs 12名),Sequential Organ Failure Assessment score(SOFA)スコア(7 vs 8),ferritin(1813 vs 1168 ng/mL),挿管期間(6.1 vs 11.1日)で有意差がみられた.〔結語〕自立群では,年齢,せん妄,SOFAスコア,ferritin,挿管期間が関係することが示唆された.