2023 年 38 巻 6 号 p. 461-465
〔目的〕日本人において,骨盤内に筋線維を有する内腹斜筋が表層に位置する部位を調査した.〔対象と方法〕健常成人男性の11名を対象とし,両側の骨盤および股関節部の前面の超音波画像を描出し,内腹斜筋が表層に描出される位置を測定した.〔結果〕全対象で上前腸骨棘より0 cm下方(A0,B0)の1-4 cm内側,上前腸骨棘より1 cm下方(A1,B1)の2-5 cm内側,上前腸骨棘より2 cm下方(A2,B2)の3-5 cm内側,上前腸骨棘より3 cm下方(A3,B3)の4-6 cm内側の部位で,内腹斜筋が表層に描出された.〔結語〕今回,明らかとなった内腹斜筋が表層に位置する部位は,表面筋電図計測時の電極貼付位置にふさわしいと考える