2024 年 39 巻 5 号 p. 214-220
〔目的〕転倒予防を目的とした周辺視野トレーニングが姿勢制御と注意機能にどのような効果があるか検証した.〔対象と方法〕健常成人52名の対象者を介入群とコントロール群の2群に分けた.介入群は周辺視野トレーニング+動的バランス練習(SEBT),コントロール群では動的バランス練習(SEBT)のみとし,各練習を30秒間,2週間で計4回実施した.〔結果〕静的バランス,動的バランス,配分性注意機能の各評価において群内比較で両群とも有意差を認めた.しかし,群間比較では有意差は認められなかった.アンケート結果は,「静的バランスの達成感」・「楽しさ」・「集中力や持続力」において介入群がコントロール群と比べ有意差を認めた.〔結語〕周辺視野トレーニングはバランス制御における主観的感覚を促すことに働き,低コストで広範囲の人々にアクセス可能なトレーニング方法である.