2025 年 40 巻 5 号 p. 208-212
〔目的〕Physibo Gait(PG)を用いた介入が,脳卒中患者の歩行速度,バランス能力,ADLに寄与するかを検証した.〔対象と方法〕当院回復期病棟に入院した505名を対象とし,PG介入の有無で2群(コントロール群445名,PG群60名)に分類後,入院時基本情報を基に傾向スコアマッチングを実施した.その後,介入前後期間での身体機能,ADL機能を比較した.〔結果〕コントロール群60名,PG群60名がマッチングされた.両群の介入前後において歩行速度,Timed Up and Go Test,Functional Balance Scaleに関して有意な改善が認められ,変化量はPG群が有意に高値であった.〔結語〕PGを用いた介入は歩行速度とバランス能力向上に寄与する可能性があることが示唆された.