2026 年 41 巻 2 号 p. 52-57
〔目的〕努力呼吸における胸式呼吸および腹式呼吸が換気の効率性に関連する指標に及ぼす影響と,個人が有する呼吸様式の優位性との関連を検討した.〔対象と方法〕健常成人男性30名を対象に,一回換気量(VT),総呼吸時間(Ttot),酸素摂取量(VO2)を測定し,胸式呼吸と腹式呼吸を比較した.さらに胸式優位群と腹式優位群に分類し,優位呼吸様式と非優位呼吸様式で比較した.〔結果〕胸式呼吸ではVTおよびTtotが高値を示した.胸式優位群では同等の呼吸様式でVTおよびTtotが高値を示したが,腹式優位群では差を認めなかった.〔結語〕努力呼吸時の換気特性は,呼吸様式および個人が有する優位性の影響を受け,介入では個人特性を考慮する重要性が示唆された.