2026 年 41 巻 4 号 p. 100-105
〔目的〕Pusher現象を有する脳卒中片麻痺患者のトイレ動作介助量改善に関連する要因を検討することを目的とした.〔対象と方法〕Pusher現象を認める脳卒中患者9例を対象に,段階的難易度調整を用いた立位練習を実施した.トイレ動作が2人介助および1人介助で可能となるまでの日数を算出し,身体機能,高次脳機能障害,Functional Independence Measure(FIM)との関連をSpearmanの順位相関係数で検討した.〔結果〕全例で2人介助が可能(中央値7日)となり,6例が1人介助を達成(中央値13日)した.2人介助到達日数はPusher現象の重症度およびFIMと有意な相関を認め,1人介助到達日数はこれらに加え,脳卒中機能評価表(SIAS)下肢運動機能と有意な相関を認めた.〔結語〕トイレ動作介助量の改善過程には段階により関与因子が異なる可能性が示唆された.