2026 年 41 巻 4 号 p. 83-92
〔目的〕視覚的運動イメージの提示方法の違いが,未経験動作の学習効果および脳血流動態に与える影響を比較検討することを目的とした.〔対象と方法〕健常成人56名を3人称コマ撮り画像(A群),3人称動画(B群),1人称動画(C群)に無作為に割り付け,手指巧緻動作の模倣得点,遂行時間,機能的近赤外分光法による酸素化ヘモグロビン変化量を指標に検討した.〔結果〕模倣得点は全群で介入後に有意に向上し,課題1の遂行時間は全群で有意に短縮したが,模倣得点の増加に群間差は認められなかった.遂行時間ではC群がB群より有意に短縮した.脳血流動態では,課題2でB群が他群より前頭前野の増加量が有意に大きく,C群では左運動前野の賦活が認められた.〔結語〕提示方法の違いは,運動成績より神経処理過程に異なる影響を与えた.