理学療法のための運動生理
Print ISSN : 0912-7100
脳卒中片麻痺患者の快適速度歩行
斎藤 功
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1989 年 4 巻 2 号 p. 75-80

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抄録
脳卒中後遺症による片麻痺患者23名を対象として、患者各個人の快適速度にて、5分間の平地歩行を行なわせた。動作能力の指標として、下肢運動年齢を用い、運動強度の指標として酸素消費量を用いた。歩行時の装具、補装具の使用は、患者各個人に選択させた。測定項目は、酸素消費量、歩行速度、歩行率、エネルギー効率であった。歩行時平均酸素消費量は、歩行速度、歩行率、下肢運動年齢の程度に関わらず同程度を示した。また、METSに換算すると3.00±0.85ml/kg/minとなり、一般成人が快適な速度にて歩行をしたときのMETSと同程度となった。よって、対象患者は、快適速度歩行をしたと思われる。エネルギー効率を単位酸素消費量当りの移動距離として求めると、5.20±3.27m/ml/kgとなり、下肢運動年齢と高い正の相関を示した。ADL上行なわれている快適速度歩行を運動負荷とする場合、エネルギー効率が歩行能力の評価の一つとなりうると思われる。
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