理学療法のための運動生理
Print ISSN : 0912-7100
定負荷運動における呼吸様式の及ぼす影響
柳沢 忍高久 朋子山口 和久
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1992 年 7 巻 1 号 p. 5-8

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抄録
今回我々は自然呼吸(a)と従来用いられてきた2つの呼吸様式(b:2呼気2吸気,c:強制呼気)の相違を健常例での定負荷運動時心拍数、血圧、呼吸数、一回換気量、分時換気量、主観的運動強度から比較検討した。結果は、自然呼吸に比較して呼吸bでは一回換気量増加と分時換気量減少、呼吸cでは一回換気量減少と分時換気量増加という傾向がみられたが、心拍数、血圧、主観的運動強度には各呼吸様式間で有意差は認められなかった。文献では、呼吸様式を随意的にコントロールすることは、酸素摂取量や循環系へ影響を与え得ると考えられる。しかし、今回の実験では心拍数や血圧への影響については検索できなかった。
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© 理学療法科学学会
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