理学療法科学
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身体重心と重心ローテーションの軌跡について
寺本 喜好臼井 永男
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1995 年 10 巻 4 号 p. 207-214

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抄録

疾患を持った被検者を対象に,重心位置を計測し,さらに重心計のステージ上で,頭部を固定して骨盤を水平方向にローテーションさせ,その軌跡を測定して健常者と比較した。その結果,足底面内には症状,年齢,性別,習熟度によって様々な円(楕円)軌道が描かれ,健常者とは形態,大きさ,円滑さにおいて差が見られた。この軌跡の運動解析をすることによって,骨盤と腰部および下肢の身体状況を知る手掛かりとなり,身体の柔軟性と重心の安定性および運動能力を,定量的に評価できる可能性が考えられた。そしてこの重心ローテ―ション(CGR)を習熟することによって,骨盤をより正常な形態に補正し,脊柱や下肢の関節および筋の柔軟性と,平衡感覚の向上に役立つことが示唆されたので報告する。

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