理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
開業の可能性を含む産業保健分野での理学療法
木村 朗
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2000 年 15 巻 2 号 p. 41-47

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抄録
医療と福祉分野における理学療法は,障害者に日常生活活動と余暇活動における最大限の自立を促すことを目的にしている。同様に,産業保健での理学療法は職業活動における自立を促すことが目的である。これからは理学療法士が,障害の予防や,真の障害者のリハビリテーションに貢献することが望まれる。すなわち,日常生活活動,余暇活動に加えて,より積極的な職業活動における理学療法の役割を見出すべきである。ただし,わが国において,産業保健領域で働くために必要な資格がある。本稿は,これらの資格に衛生管理者があることを示し,さらに労働衛生コンサルタントがあることも紹介し,産業保健分野において理学療法の実践可能な開業権取得の可能性があることを述べた。これらの受験資格において理学療法士の置かれた立場は,まだ不利な点があり改善すべき課題があることを示した。
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