陸水学雑誌
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貝池H2S層上端に密集するMacromonas sp.のCaCO3顆粒
松山 通郎
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1992 年 53 巻 1 号 p. 27-33

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抄録
2種類の大型の細菌,Macromonas sp.とChromatium sp.が貝池H2S層上端に年間を通して密集分布している(バクテリアプレート)。Macromonas sp,のCaCO3よりなる大きくて真珠のように白く光沢ある顆粒はバクテリアプレート試料をpH6.3以下に酸性化すると急速に細胞から消失した。しかし,pHを初期の値(8.5)に復帰させると,これら細胞は再び顆粒を急速に貯留し,CaCO3の蓄積が細胞機能を維持する上で基本的に重要な活動の一つであることを示した。これら顆粒の消失は細菌が生きている限り,H2S溶液に曝しても観察された。Macromonas sp.はCaCO3顆粒を環境中のH2Sに対し遮蔽物として利用することによりH2S層上端に生息すると推察された。
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© 日本陸水学会
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