山口県厚生連周東総合病院外科
1979 年 40 巻 1 号 p. 72-79
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胃嚢腫は比較的よく見られる病変であるが末だ一般の認識に乏しく,その分類も確立されていない.我々は臨床的見地より胃嚢腫の分類を試みると共に本邦報告例の統計的検討を行なった.術前診断は大部分のものが胃粘膜下腫瘍,胃ポリープ,胃癌であり,胃嚢腫と診断されたものは64例中わずか4例にすぎなかった.合併病変は胃潰瘍,胃癌,萎縮性胃炎,ポリープなど多彩で,とくに本症が多発した症例には胃潰瘍と胃癌が高率に見られ,両者を今わせれば過半数に及んだ.従って多発性胃嚢腫は積極的に切除し検討を加えるべきものと考える.
日本臨床外科学会雑誌
日本臨床外科医会雑誌
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