日本臨床外科医学会雑誌
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胆嚢捻転症の1治験例
宇野 武治, 内村 正幸, 脇 慎治, 木田 栄郎, 神田 和弘, 水町 信行, 山田 護, 矢次 孝, 閨谷 洋, 鈴木 昌八, 岡田 朋久, 岡本 一也
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キーワード: 胆嚢捻転症
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1984 年 45 巻 2 号 p. 176-180

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抄録
胆嚢捻転症は急激な胆嚢の捻転によって,血行の遮断と胆嚢の壊疽性変化をきたす胆道系のうちでは比較的稀な疾患である.したがって緊急手術が絶対適応となる.最近われわれは本症の1例を経験した. 87歳,女性で腰椎側弯を有し,突然の右上腹部激痛,黄疸のない右上腹部腫瘤触知など,その臨床経過および超音波検査により急性胆嚢炎を疑った.直ちに経皮的に胆嚢穿刺をおこなったところ,胆汁は血性で胆嚢内出血と診断し,緊急手術を施行した.術中本症と判明し,胆摘術をおこなった.術後は一時期麻痺性イレウスを呈したが,術後6週間で全治退院した症例である.
文献的に集計した本邦125例についてみると,術前に本症と診断しえた症例は2例のみで,超音波検査,経皮的胆嚢穿刺造影等の補助診断法によって術前に診断しえた例である.したがって術前診断に際しては,本症の存在を念頭におくと共に,上記の補助診断法を有効に利用すべきである.また好発年齢が高齢であるにもかかわらず,手術による予後が良好でしかも胆摘術が容易であることからも積極的に手術がなされるべきと考える.
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