日本臨床外科医学会雑誌
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乳癌診断におけるdrill biopsyと穿刺吸引細胞診の有用性の比較検討
佐野 晋司平出 星夫田崎 賢一西田 正之田巻 国義玉熊 正悦
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1992 年 53 巻 1 号 p. 19-22

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抄録
1983年より1990年6月まで当科で経験した乳腺腫瘤において,組織学的確定診断法としてdrill biopsyを行ったものは719例,穿刺吸引細胞診を行ったものは412例である.これらを対象にそれぞれの診断能に関して比較検討した.
結果: (1) 正診率はDrill群では98.2%, FNA群では86.7%であった. (2) 偽陰性及び判定不能で悪性であった症例の組織型別の検討では, Drill群では有意差はみられなかったが, FNA群では硬癌の占める割合が多かった.また腫瘤径別の検討ではFNA法では有意差はみられなかったがDrill法では小さなものほど多い傾向にあった. (3) 偽陽性はDrill群ではみられなかったが, FNA群では2例(同一患者)にみられtubular adenomaであった.
結論:乳癌の組織学的診断能はFNA法よりDrill法の方が優れているが,腫瘍径の小さなものに対してはFNA法の方が有用と考えられる.
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