日本臨床外科医学会雑誌
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同時性食道胃早期重複癌の1例
栗本 典昭安沢 紀夫伊藤 信昭田村 泰三松本 信夫岡崎 幸紀
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1992 年 53 巻 11 号 p. 2687-2691

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抄録
文献上本邦20例目である食道胃同時性早期重複癌を経験したので報告する.症例は, 65歳,男性.検診での上部消化管造影にて食道に異常を指摘され,内視鏡にてIm-Ei領域, 0-IIa型のsm癌,また切除標本にて胃M領域IIa型腺腫内癌と診断された.術前には胃病変を悪性と診断できておらず,術中に胃切開し,局所的に切除した.興味深かったこととしては,病理所見にて,食道では広範な異形成の中に扁平上皮癌があり,また胃では異型上皮の中に腺癌があったことである.
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