日本臨床外科医学会雑誌
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中部食道まで浸潤を来した胃悪性リンパ腫の1例
北村 正次荒井 邦佳宮下 薫金内 一
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1992 年 53 巻 11 号 p. 2697-2700

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抄録
高度な食道浸潤を来した胃悪性リンパ腫を報告した.症例は57歳,女性,心窩部痛を主訴に,胃の精査を受け胃悪性リンパ腫と診断された.食道・胃X線検査では体上部を中心とした腫瘍で中部食道まで浸潤を示した.胸部CT検査では下部食道は著明な肥厚を認めたが,縦隔および旁大動脈のリンパ節の腫大を認めなかった.手術は左開胸腹により胃全摘・脾摘・食道亜全摘を施行し,左側結腸を間置した.腫瘍は18×14cmで食道浸潤は11cmであった.組織はdiffuse lymphoma, mixed typeであった.深達度はse, nは0/72であった.術後16カ月の現在再発をみない.胃悪性リンパ腫は全身性のリンパ腫でなければ,他臓器浸潤があっても,膨張性の発育を示すこと,また癌と異なり,栄養状態も比較的良好に保たれていることより,積極的な合併切除とリンパ節郭清を行うことにより,良好な予後が期待できると考えられた.
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