日本臨床外科医学会雑誌
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虫垂切除術後の腸管皮膚瘻を契機に診断されたCrohn病の1例
丸田 福門石曽根 新八百瀬 芳隆寺田 克北原 修一郎有賀 浩子島田 良幕内 雅敏
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1992 年 53 巻 11 号 p. 2715-2719

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抄録
虫垂切除術後に発生した腸管皮膚瘻を契機に診断されたCrohn病の症例を経験したので報告する.症例は14歳女児.約1カ月間の下腹部痛の後,急性虫垂炎の診断で虫垂切除術を受け,その5カ月後に創部皮膚から盲腸に続く難治性瘻孔が形成された.臨床経過及び注腸造影像,小腸追跡造影像からCrohn病と診断し回盲部切除術を施行した.切除標本の病理学的所見はCrohn病に合致した.虫垂切除術時には回盲部の炎症所見はなかったことから,虫垂に原発したCrohn病が回盲部に波及したと考えられた.
本邦でもCrohn病の増加に伴い自験例のような症例は増加すると考えられる.非典型的な急性虫垂炎では虫垂原発のCrohn病も考慮する必要があると考えられた.
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