日本臨床外科医学会雑誌
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診断困難であった巨大胃平滑筋肉腫の1例
才川 義朗馬場 恵片井 均綿引 洋一丸尾 啓敏北條 正久小坂 昭夫
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キーワード: 巨大腫瘤, 胃平滑筋肉腫
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1992 年 53 巻 2 号 p. 359-363

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抄録
胃平滑筋肉腫のうち最大径が15cm以上のものを文献上,巨大胃平滑筋肉腫とされている.文献検索した限りでは,巨大平滑筋肉腫の本邦報告例は本例を含めて100例に満たない比較的珍しい疾患である.今回われわれは巨大胃平滑筋肉腫の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
症例は81歳男性で,主訴は左側腹部腫瘤であった.入院時現症として左側腹部より上腹部にかけ小児頭大の弾性軟の腫瘤を触知した.腹部CT,腹部超音波検査を施行し上腹部より左側腹部にかけての巨大腫瘤を認めた.更に胃内視鏡検査,注腸検査,腹部血管造影を施行したが術前の確定診断は困難であった.開腹所見では胃体中部とのみ連続した巨大腫瘤を認め,胃粘膜下腫瘍の診断にて胃亜全摘術を施行した.摘出標本は重量3,100g,大きさ18×19×19cmであり,病理組織学的には胃平滑筋肉腫と診断された.術後11カ月現在再発の徴なく生存中である.
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