日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
腹部大動脈におよぶ瘤形成をみた遺残坐骨動脈の1例
長江 恒幸福島 洋行東 理佐子石丸 新古川 欽一海老原 善郎
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 53 巻 2 号 p. 464-469

詳細
抄録
遺残坐骨動脈の臨床報告は現在までに欧米で約75例,本邦で17例であり稀な血管系の異常である.症例は28歳の女性で約6年前に左下肢の腫脹,左下肢静脈瘤の精査目的の為,入院し,左遺残坐骨動脈と診断されたが,その時は左下肢静脈瘤に対しstripping術を行った.半年後鬱血症状が再度増強した為,左総腸骨動脈の縫縮術を行い,その後の経過は良好であった.今回,腹部拍動性腫瘤及び再度の左下肢鬱血症状を主訴として来院.腎動脈下腹部大動脈から左坐骨動脈にかけて瘤化を認め, Y字型人工血管置換,坐骨動脈結紮,グラフト左脚-膝窩動脈バイパス術を施行した.病理学的には中膜の変性性疾患と考えられた.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top