日本臨床外科医学会雑誌
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心筋梗塞に併発した副甲状腺機能亢進症の1例
小林 道也緒方 卓郎荒木 京二郎中村 生也白石 哲夫阿部 哲朗Masanori SUGITO
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1992 年 53 巻 5 号 p. 1104-1107

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抄録
心筋梗塞で入院精査中に甲状腺腺腫の併存した副甲状腺腺腫が発見された症例を経験したので報告する.
症例は69歳女性で2度にわたる心筋梗塞の精査加療中, 201Tl-Cl心筋シンチで頸部に集積像を認め,血清Ca値が7.9mEq/l, c-PTH値が13.5ng/ml (<0.5)と高値を示したため原発性副甲状腺機能亢進症と診断された.頸部CT,エコーで甲状腺腺腫の併存を認めた.エルカトニン(エルシトニン®)により血清Ca値を4.5~5.5mEq/lにコントロールし6カ月後に手術を施行した.病理組織診ではそれぞれ, parathyroid adenoma,甲状腺腫はfollicular adenomaであった.術後経過良好で近医外来通院中である.原発性副甲状腺機能亢進症が心筋梗塞を惹起させた可能性があり,両疾患の合併に注意をして検索する必要があると考えられた.
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