日本臨床外科医学会雑誌
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Winslow孔ヘルニアの1症例
小林 剛一柏木 貫一佐藤 泰平吉田 正男真下 正美宮本 幸男
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1992 年 53 巻 5 号 p. 1167-1170

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抄録
症例は56歳の女性で,腹痛,嘔吐を主訴に来院した.筋性防御は認めなかったが,心窩部,臍下部の圧痛が著明であったため,当科に緊急入院した.腹部単純X線にて鏡面形成像がみられた.鎮痛剤投与により経過観察していたが,腹膜炎症状が出現したため,腸閉塞の診断で緊急手術を施行した.開腹したところ,回腸末端より約30cmの部位より回腸の一部が,ウインスロー孔を通って網嚢内に嵌頓し,壊死に陥っていた.壊死腸管切除を施行した.術後37日目に全治退院した.
ウインスロー孔ヘルニアは,内ヘルニアのなかでも極めてまれな疾患であり,本邦報告例の文献的考察を加え,報告する.
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© 日本臨床外科学会
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