抄録
浸潤性乳癌121例を対象としDNA ploidyについて,腋窩および胸骨傍リンパ節転移の関係と共に,予後因子としての意義を検討した.その結果, DNA aneuploidyの頻度は腋窩リンパ節および胸骨傍リンパ節転移と密接に相関していた.一方, 10年生存率および無病生存率は,腋窩および胸骨傍リンパ節転移の有無により有意差を認めたが, DNA ploidyで有意差を認めず,多変量解析で腋窩リンパ節転移のみが有意差を認めた.しかし,腋窩リンパ節無転移例の無病生存率は有意差はないものの, Diploid群がAneuploid群に比して良好な結果であった.従って, DNA ploidyは腋窩および胸骨傍リンパ節転移と密接に相関していたが,腋窩リンパ節転移のない症例で予後予測に有用性がある可能性が示唆された.