日本臨床外科医学会雑誌
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大量吐血をきたした十二指腸血管腫の1治験例
秦 怜志黒須 康彦野中 倫明松田 健遠藤 潔天野 定雄森田 建須永 進
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1992 年 53 巻 7 号 p. 1634-1638

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抄録
大量吐血をきたした十二指腸海綿状血管腫の1例を経験したので本邦報告例6例と併せ文献的考察を加えて報告する.
症例は69歳女性で,突然の吐血を主訴に救急受診した.緊急内視鏡検査にて十二指腸球部前壁からの出血を認めたため止血処置を行い,その後の再検および総肝動脈造影にて海綿状血管腫と診断し十二指腸球部部分切除を行った.標本は14×9mm大で軽度の凹凸不整を認めた.病理組織所見で海綿状血管腫と診断された.
消化管血管腫は消化管腫瘍の0.3%に過ぎず,十二指腸血管腫はそのうちの2.7% (7例)ときわめて稀な疾患である.しかし大量出血をきたしやすく積極的な手術療法が必要であるが,術前術中検査により侵襲が過大にならぬよう配慮することが肝要と考えられた.
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