日本臨床外科医学会雑誌
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小腸穿孔を来した腸管型Behçet病の1例
川口 貢坂崎 庄平西森 武雄朴 利敦吉井 友季子前川 仁梅山 馨
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キーワード: Behçet病, 小腸穿孔
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1992 年 53 巻 7 号 p. 1639-1643

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抄録
腸管型Behçet病は比較的稀であるが,穿孔の合併率は高いと言われている.今回われわれは,腸管型Behçet病の小腸穿孔例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は63歳女性,約2.5年前よりBehçet病にて加療中であった.主訴は腹痛,来院時腹部は軽度膨隆し,全体に圧痛,抵抗および筋性防御を認めた.また腹部単純X線にてfree airを認めた.消化管穿孔の診断にて緊急手術を施行した.初回手術時に回腸に穿孔を認めた.腸壁の炎症性変化が強く,また穿孔原因が不明であったために穿孔部の縫合閉鎖,回腸瘻造設および腹腔ドレナージを施行した.初回手術後ステロイドホルモンなどの投与にてコントロールを行った.回腸瘻造影や大腸内視鏡を施行して病変部の確認を行った.二期手術は回盲部切除を行い,初回手術後104日目に軽快退院した.
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