日本臨床外科医学会雑誌
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正中腹壁ヘルニアの1例
小野 隆男金 潤吉大野 勝之中崎 忠高 用茂岡 寿士仲吉 昭夫
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1992 年 53 巻 7 号 p. 1717-1720

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抄録
症例は54歳,男性.上腹部腫瘤を主訴として来院.腫瘤は鶏卵大,半球状で弾性軟であり,初め腹壁脂肪腫と考えたが,腹圧により腫瘤が増大するため腹壁ヘルニアと診断した. CT所見,超音波所見では腫瘤が左右の腹直筋の間を通って皮下に達しており,正中腹壁ヘルニアと診断した.手術では白線より腹膜前脂肪が脱出していたが,ヘルニア嚢はなく腹膜前脂肪を切除し,左右腹直筋鞘を縫合,修復した.自験例を含めた本邦報告例27例を検討し報告する.
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