日本臨床外科医学会雑誌
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一期的乳房再建の有用性
34症例の検討
三浦 宏二高野 征雄工藤 進英
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1992 年 53 巻 8 号 p. 1773-1778

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抄録
1989年4月より1991年1月までに34例の乳癌症例に一期的乳房再建を行った.切除は児玉法で行い,再建は広背筋皮弁法が30例,腹直筋皮弁法が4例であった.年齢は28歳から58歳で平均44.5歳,手術時間,入院日数は児玉法単独(28例)が2時間12分, 19.8日,児玉法+広背筋皮弁法が4時間48分, 20.4日,児玉法+腹直筋皮弁法が5時間25分, 26.5日で児玉法単独と広背筋皮弁による再建では入院日数に差がなかった.術後合併症は創感染を3例に,皮弁の壊死を1例に認めたが,再建によると思われる後遺症は認められなかった.局所皮膚再発例,骨転移例をそれぞれ1例に認めたが,再建乳房が再発巣の発見,および外科的治療の障害になることはなかった.術後半年以上の21例に対するアンケートでは20例が満足, 16例が再建は必要と答え,患者の満足度は高かった.以上より一期的乳房再建,特に広背筋による再建は今後推奨されるべき方法と考えられた.
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