日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
漿膜露出胃癌にたいするcisplatin (carboplatin), etoposideの間歇的腹腔内注入
本田 一郎渡辺 敏藤田 昌宏渡辺 一男竜 崇正川上 義弘吉田 雅博大森 幸夫
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 53 巻 8 号 p. 1790-1797

詳細
抄録
治癒切除が行われたにもかかわらず漿膜露出胃癌の予後は不良であり,その死亡の大半は腹膜播種によるものである. P0, H0, S2の胃切除例に対し腹膜播種を予防する目的で, cisplatin (以下CDDP), carboplatin (以下CBDCA), etoposide (以下VP-16)の間歇的腹腔内注入を試みた. (1) 治癒切除の行われた43例のstage 3, 4症例のうち11例に腹腔内注入がなされ, 11例共に最長32カ月,最短6カ月健存中である. 32例の非投与群では6例(18.8%)が再発し5例を腹膜播種で失っている. (2) P0, H0, S2の非治癒切除例は18例あり, 8例に腹腔内注入を施行した. 1例を腹膜播種, 1例を肺転移(25%)にて失ったが,残り6例は最長32カ月,最短7カ月健存中である. (3) 非投与群は10例中8例(80%)を再発で失い,その内6例が腹膜播種であった.漿膜露出胃癌に対するCDDP (CBDCA), VP-16の間歇的腹腔内注入は腹膜播種を予防出来る可能性を示唆した.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top