日本臨床外科医学会雑誌
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Littréヘルニアの1例
宇田 憲司難波 康男藤原 恒弘
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キーワード: Littréヘルニア, Meckel憩室
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1992 年 53 巻 8 号 p. 1982-1985

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抄録
Meckel憩室がヘルニア内容となるものをLittréヘルニアと呼ぶが,本邦で29例の報告を認めるのみの比較的まれな疾患である.今回我々は,大腿ヘルニアの嵌頓で手術を行ったところ, Meckel憩室が嵌頓していたLittréヘルニアの1例を経験したので報告する.症例は78歳,女性,主訴は著明な痛みを伴う右大腿部腫瘤で,腹部は全く無症状であった.このためリンパ節炎との鑑別が困難であり, CT検査にて大腿ヘルニアの嵌頓と診断し,緊急手術を行った.ヘルニア嚢を開くとMeckel憩室が嵌頓しており,憩室切除およびヘルニア根治術を行った. Littréヘルニアは,他のヘルニアに比べ局所症状が強いため,ときに他の疾患との鑑別に難渋することがあるが,本症例ではCT検査が有用であった.
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© 日本臨床外科学会
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