抄録
進行大腸癌患者に対する病名,病状のより良い告知の方法を考える目的で患者,および家族に対する告知後のアンケート調査を行った.
前期は家族に本人への告知の同意を求め,同意の得られた患者にのみ告知した.その結果,アンケートに回答した患者12名のうち1名が告知を受けたくなかったと回答した.そこで,後期は患者自身の意志が重要であると考え,まず患者に病状説明を受ける意志を確認した後,希望した患者(18名)にのみ告知した.アンケート結果からは,後期の方法で,患者,家族とも満足していると考えられた.しかし,現時点では,日本において主治医の判断での一方的な告知は時期早尚であり,患者の病状を正確に知る権利と知らずに過ごす権利とを重視した告知が重要である.