保谷厚生病院外科
2000 年 61 巻 12 号 p. 3236-3238
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症例は53歳女性,上腹部痛および蕁麻疹を主訴として来院した.上部消化管内視鏡にて胃幽門洞前壁に2型進行癌を認めたが,アニサキス幼虫がその潰瘍底に迷入し周堤は浮腫状を呈していた.鉗子を用いアニサキス虫体を除去し,症状は改善した.後日胃癌に対し幽門側胃切除術を施行した.病理組織学的にはアニサキスによる炎症細胞浸潤や肉芽腫性変化は認められず,漿膜面の変化もなかった.本症例はアニサキス幼虫が進行胃癌に迷入しておりまれな1例である.
日本臨床外科学会雑誌
日本臨床外科医会雑誌
日本臨床外科医学会雑誌
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