日本臨床外科学会雑誌
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巨大なBrunner腺腫の1例
足立 格郁山本 達人安藤 静一郎佐藤 仁俊都志見 睦生都志見 久令男
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2000 年 61 巻 4 号 p. 968-971

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抄録

患者は59歳,女性.全身倦怠感と黒色便を主訴に近医受診,上部消化管出血の疑いにて当科紹介,入院となった.上部消化管内視鏡検査および低緊張性十二指腸造影により,十二指腸第2部に有茎性の巨大ポリープが発見され同部位からの出血が確認された.生検の結果と合わせてBrunner腺腫と診断され,巨大腫瘍に対して外科的切除がなされた.摘出標本は70mm×36mm×19mm (茎部は20mm)で,病理組織学的診断はBrunner腺腫であった.近年Brumer腺腫に対する内視鏡的治療例の報告が増加しているが,外科的切除の適応症例も含まれ,手術を厭うべきでないと考えられた.

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