日本臨床外科学会雑誌
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成人嵌頓臍ヘルニアの1例
飯合 恒夫畠山 勝義
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キーワード: 臍ヘルニア, 嵌頓, 成人
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2000 年 61 巻 5 号 p. 1336-1339

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抄録
症例は, 57歳女性.腹部腫瘤,腹痛を主訴に当院に来院した.臍部に有痛性の腫瘤を有し,血液生化学的所見で白血球とCRPの上昇を認めた.腹部単純X線写真で小腸の拡張があり,腹部CT所見では小腸,大網と思われる脂肪組織の腹壁よりの脱出を認めた.以上より臍ヘルニアの嵌頓と診断し緊急手術を施行した.ヘルニア内容は,回腸と大網であった.嵌頓後7日を経過しており,回腸部分切除を施行せざるを得なかった.術後経過は順調で15病日に退院した.
成人嵌頓臍ヘルニアは本邦では稀な疾患であり,最近10年間に自験例を含め11例が報告されているに過ぎない.若干の文献的考察を加え報告した.
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