日本臨床外科学会雑誌
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直腸原発GIST (gastrointestinal stromal tumor)の1例
中崎 隆行山田 義久橋爪 聡谷口 英樹中尾 丞栄田 和行高原 耕
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キーワード: 直腸腫瘍
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2001 年 62 巻 12 号 p. 2998-3001

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抄録

今回,われわれは比較的稀とされている直腸原発のGIST uncommitted typeの1例を経験したので報告する.症例は85歳女性.下血のため近医より当院紹介入院となる.直腸診では肛門縁直上より前壁を中心に腫瘍を触知し,骨盤MRI検査では直腸と腟の間に腫瘍を認めた.直腸の粘膜下腫瘍(平滑筋肉腫疑い)の診断にて2000年10月11日,腹会陰式直腸切断術,両側付属器,子宮,膣後壁合併切除を行った.腫瘍は8×7cmの腫瘍で粘膜下腫瘍の形態を示し,病理所見では腫瘍は紡錘形の細胞増生よりなり,免疫組織学染色ではSMA, S-100は陰性でCD34, KIT陽性であることより, GIST uncommitted typeと診断した.

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