日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
印環細胞癌と低分化腺癌の異時性大腸多発癌の1例
小池 伸定鈴木 修司今里 雅之林 恒男鈴木 衛羽生 富士夫
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 63 巻 2 号 p. 421-425

詳細
抄録
症例は33歳,男性. 2年前,下血と腹痛を主訴に来院し注腸造影でS状結腸癌を指摘され, 1999年6月S状結腸でS状結腸切除術を施行した.切除標本の病理は低分化腺癌, se, ly2, v0, n2, ow(-), aw(-)であった.術後経過1年8カ月目の定期検査の注腸造影で下行結腸に狭窄を認め,吻合部狭窄を疑い,大腸内視鏡検査を施行したところ,吻合部より10口側の下行結腸に全周性の病変を認め,生検で印環細胞癌を認め, 2001年3月左半結腸切除術を施行した.切除標本の病理は,印環細胞癌ss, ly1, v0, n1(+), p(+), ow(-), aw(-)であった.大腸癌の組織型は多くは高・中分化腺癌であり,大腸印環細胞癌は1%をしめるに過ぎない.今回われわれは,低分化腺癌の大腸癌術後1年8カ月経過し,結腸印環細胞癌の異時性多発例を経験したので報告する.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top